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やるべきことなら
「やる!」と決めて取り組もう。

もともと教えることが好きで、学校の先生になろうと教員免許をとった。

それからいろいろあって塾の先生になり、そして今は塾長だ。

「教えることが好きで塾長になったんだから、100%好きなことができているんじゃない?」

そう思うかもしれないけれど、実際はそんなことはなくて。

 

こまかな事務作業をしたり、銀行をまわってお金を振り込んだり。

手続きのための書類をたくさん書いて、あちこちの役所をまわることもある。

道路や職員室、トイレの掃除だってやるし、トイレットペーパーがなくなったら駅前のドラッグストアまで買いに行く。

 

好きなこと以外の仕事もけっこうあるよ。

ただ、どれも別にイヤイヤやっているわけではないんだよね。

淡々と当たり前にやっている感じ。

それは自分でやると決めたことだから。

 

勉強だって同じこと。

どんなにできる子であっても、勉強が好きで好きでたまらないなんていう子はまずいない。

でも彼らの多くは勉強するって自分で決めている。

だからやる気やモチベーションという不安定なものに左右されず、淡々と机に向かって成果を積み上げていけるんだ。

 

逆に伸びない子の多くは、自分で決めてやっているという感覚がない。

だからどうしてもやらされてる感が強くなってしまうんだ。

「なんでこんなに勉強しないといけないの」とか「どうして自分だけ」のようにね。

 

好きではないことであっても、やるべきことなら「やる!」と決めて取り組もう。

そうすれば君のやることは「好きなこと」か「自分で決めたこと」のどちらかだ。

この感覚を持っているとうまくいくことがけっこうあるよ。

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