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「勉強のやり方」を身につけたかったら
漢字テストで満点を取り続けよう。

先日、Web記事のインタビューを受けた。

おもしろかったのは「菅野先生は国語の授業で何を大切にしていますか?」という質問に、僕が「漢字テストですね」と答えたとき。

インタビュワーの方はちょっとビックリしていたよ。

きっと「国語のおもしろさ」とか「読解のテクニック」なんて答えを期待していたんだろうね。

 

でも僕の答えは「漢字テスト」。

もちろん、理由を話したらとても納得してくれた。

僕の場合、漢字テストは漢字を覚えてもらうためだけのものじゃない。

今後のすべてに大きな影響を与える「勉強のやり方」を身につけてもらうためにもやっているんだ。

 

僕の国語の授業はいつも漢字テストから始まる。

家で練習してきて、授業の最初にテスト。

クラスによって多少の違いはあるけれど、基本は20問ずつ。

出る問題は前もってわかっているから、練習してくればみんな満点をとれるはず。

ただ、なかなかそうはならない。

 

・練習で間違えて覚えてしまう子

・書き忘れがある子

・字が雑で×になる子

・練習でしたことに満足して覚えていない子

・復習しないのでテストの時には忘れている子

・家で練習する習慣がない子

 

こういった子は「勉強のやり方」が身についていない。

問題はそれが漢字テストだけじゃなくて勉強すべてに影響しているということ。

授業では分かっていたはずなのに、テストでは思ったように点数がとれない。

がんばって授業をうけても結果につながらないんだ。

 

じゃあ「勉強のやり方」を身につけるにはどうすればいいのか?

その答えが漢字テストで満点を取ること。

たった20問の漢字テストだけれど、満点を取り続けるためには正しいやり方で努力を続ける必要がある。

 

できる子ほどノートにしっかり練習して自分でチェック。

テストでのミスに細心の注意をはらっているよ。

多摩や横浜緑ヶ丘、神奈川総合といった上位校に合格する子は漢字テストで満点を取り続ける。

3年間で250回以上の漢字テスト。

彼らはそのすべてに正しいやり方で努力を注ぐ。

何度もくりかえすうちに、やり方は磨かれて精度が増し、スピードも上がっていく。

受験が近づいてきたころ、彼らの体には磨き抜かれた自分なりの「勉強のやり方」が完全に染みこんでいる。

 

これはかけがえのない、けっして折れることのない武器だ。

だから僕は入試の前日まで漢字テストをやる。

武器は最後まで磨いておくものだからね。

 

たとえ君が今、勉強を苦手だと思っていても大丈夫。

「20問の漢字テストで毎回満点」

まずはこれを目指して勉強しよう。

やがて変化がやってくる。

さびついた歯車が動き出すときのように、最初はちょっとぎこちなくて苦労するかもしれない。

でも一度まわり出せば、あとはどんどん加速していくだけ。

そうなれば間違いなく勉強全体に良い影響がでてくる。

 

「たかが漢字テストでしょ」なんて言う人がいたら、それは勉強のことを何にも知らない人だ。

「分かってないね」と笑ってあげよう。

漢字テストの持つ力はとんでもなく大きい。

その子の人生を変えてしまうほどにね。

次の漢字テスト、君の満点を待っているよ。

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