ココロに効く本棚

2017/09 23 SAT
ココロに効く本棚

ボッコちゃん

From:菅野伸一

 

 

 

 

 

 

 

星新一 / 新潮文庫 637円

 

スマートなユーモア、ユニークな着想、

シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 

日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。

表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」

「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」

「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」

「よごれている本」など、

とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。

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本は読んだ方がいいと思うけれど、

楽しさがイマイチわからない。

そんな子にまずオススメしたいのが

星新一さんの短編集『ボッコちゃん』です。

1話が5分かからずに読み終わるショートショート。

空いた時間や寝る前にサッと読めます。

でも、あまりのおもしろさに次々と読み進めてしまう可能性大です。

 

50話のなかで、僕がいちばん好きな話は

「おーい でてこーい」。

ある日、突然あらわれた大きな穴。

底なしに思えたその穴に、

人々はありとあらゆるいらないものを捨てていきます。

不要になった機密書類、

伝染病で死んだ動物の死体、

はては原子炉のカスなど、

処分に困るものをどんどん穴に投げ込んで気分スッキリ。

都市も海も空もきれいになってメデタシ、メデタシ、

かと思いきや、、、

 

この話を読んだことがあるお父さん、お母さんなら、

ラストシーンで受けた衝撃というか

背筋が冷たくなる感じを

今でもはっきりとおぼえているんじゃないかと思います。

 

表題作「ボッコちゃん」はじめ、

他の短編も切れ味鋭いものばかり。

「本ってこんなにおもしろいんだ!」

本の世界の入り口としてうってつけの一冊です。

(菅野)

2017/08 24 THU
ココロに効く本棚

夏休み子ども科学電話相談

From:池田慎哉

 

 

 

 

 

 

 

足立 香代子著 / 文響社 1,382円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

小さな不思議から始まる大人も知らない世界!

常識にしばられない子どもの多様な質問、

そして名だたる先生方の回答が飛び交う番組

「夏休みこども科学電話相談」。

ときに身近な現象にひそむ事実にうなり、

ときに意外なおもしろさに笑ってしまう、「お話」の数々を再現。

楽しみながら科学的な思考法にも触れられる1冊です。

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夏休みの思い出の1つが自由研究。

植物の観察を何度もサボって苦労した記憶があります。

生徒や親御さんから相談されることもあるのですが、

ぜひ思い出になるような力作に取り組んでほしいですね。

工作や理科系の研究が王道でしょうか。

 

オススメは、疑問に思ったことをテーマにすること。

疑問→調べる→実験→結果のまとめ→感想。

このように研究発表の構成ができあがります。

疑問といっても、すぐに思いつかないときは、この本をどうぞ。

番組をそのまま活字にしているので会話調で進んで行きます。

 

「クラゲはどうやって電気を取り入れているの?」

「タネ無しのさくらんぼがないのはなぜ?」といった質問に、

専門家の先生たちが答えています。

読み進めるほど身の回りには不思議だらけ、

理科の世界はなんて面白いんだとワクワクしてきます。

理科の苦手な子にも、ぜひ手に取ってほしいですね。

 

「好きなのに嫌いと言ってしまうのはどうして?」

という質問をした子と篠原先生のやり取りだけでも、手に取る価値アリです。

(池田)

2017/07 26 WED
ココロに効く本棚

太らない間食 最新の栄養学がすすめる「3食+おやつ」習慣

From:池田慎哉

 

 

 

 

 

 

 

足立 香代子著 / 文響社 1,382円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

いったい、1日に、どのくらいおやつを食べてもいいの?

その疑問に徹底的にお答えします!!

しかも、本書で紹介するおやつは、

・いつも買っているコンビニで買えるもの (中略)

と、徹底的に「おやつの楽しみ」にこだわりました。

ガマンするよりも健康にいい、「おやつの食べ方」を教えます!

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年齢を重ねてかなり体力が落ちました。

おまけに体重も増加中。

健康第一の生活を考えて選んだのは、

スポーツではなく食事制限。

ランニングは1週間で挫折したので、

まずは無理なく続けられることを優先です。

糖質ダイエットやフルーツダイエットを考えていたところ、

新たな理論を知りました。

「太らない間食」です。

 

タイトルがとても魅力的ですが、

内容も最新の栄養学から間食が良い理由、

おススメの間食法まで盛りだくさん。

著名な管理栄養士である足立香代子さんによる本書はとても読み易く、

これなら無理なく継続できると思えるのも◎。

食べ過ぎを防ぐために、適度な間食をするという

逆転の発想もエビデンスに基づいています。

 

強い満腹感→炭水化物を食べ過ぎ

→血糖値の急激な上昇。

次に血糖値が急激に減少することで、また空腹を感じるそうです。

食べ過ぎても腹ペコ状態にリセットだなんて恐いですね。

 

本書はダイエットだけでなく間食によって

現代人の栄養不足を積極的に補うことも推奨しています。

イライラの解消や眠気不足にも間食が有効とのことで、

受験生にも参考になりそうです。

(池田)

2017/06 23 FRI
ココロに効く本棚

世界の子どもの?に答える 30秒でわかる発明

From:池田慎哉

 

 

 

 

 

 

 

マイク・ゴールドスミス著 / 三省堂 1,512円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

生活を楽にする」「コミュニケーション」「移動」

「発見する」「医学」「産業」

以上の6章構成。水洗トイレや印刷機から、

人工衛星や最新ロボットまで、

世界的に重要な30の発明を取り上げ、30秒で解説。

オールカラー。

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子ども達の理科離れが指摘されています。

たしかに指導していて感じるのは、

身近なものや現象に対して

イメージが湧かない子が増えていること。

昔にくらべ、昆虫を捕まえたり

料理でお湯を沸騰させたりする経験が少ないのでしょう。

 

たとえば水蒸気の話では、

沸騰によって泡がブクブク出て湯気が熱いというイメージを持っているか。

それだけで授業での理解度も違います。

もっと身の回りのことに興味を持つ機会が増えてほしいですね。

 

本来、子ども達は知りたがりです。

もっと好奇心や創造力を伸ばすにはどうしたらいいか。

専門的な知識がないと、

上手く答えてあげられないこともありますよね。

そんな場合はモノの仕組みや現象が分かるような

本や教材を使っても良いでしょう。

『30秒で分かる発明』で取り上げられているのは、

人類の発展に欠かせなかった有名なもの。

水洗トイレや飛行機、

古代ローマのセントラルヒーティングなどの仕組みが

分かりやすく解説されています。

多くのものが観察と実験を繰り返すことによって

発明されたと実感できるところもお勧めの理由です。

ワクワクする発明の世界に触れて理科好きになってほしいですね。

(池田)

2017/05 20 SAT
ココロに効く本棚

大合格 参考書じゃなくオレに聞け!

From:池田慎哉

 

 

 

 

 

 

 

 

中田 敦彦著 / KADOKAWA 出版 1,296円

~内容紹介(出版社HPより)~

きれいごとの精神論で終わらないリアルな戦略が詰まっています。

受験で、学校生活で、恋愛で、勝利と栄光をもぎ取りたい!

という学生の皆さん、

そしてそんな学生を持つ親御さんのために、

かつてない教本ができあがりました! 

この本を読めば、不安だらけのスクールサバイバルを

確実に生き残ることができます。

是非どうぞ。

――中田敦彦

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勉強本のブームが続いています。

ビリギャルに東大ママ。

ジャンルは違いますが、下克上受験も勉強本として読めるのでしょうか。

 

参考になればと、購入することも多いのですが、

辛口の評価をつけることがほとんど。

1冊の中で参考にしたいことが2割もあれば、

買って良かったと満足しています。

 

でも生徒に勧めた勉強本は一冊もありません。

読み手の学習状況がそれぞれ違うことを考えると、

一人ひとりにピッタリな勉強本は見つからないからです。

 

今回ご紹介する『大合格』は、

勉強本というより受験生への激励メッセージ。

中高生が共感できるQ&Aばかりです。

「自分の気分屋なところが心配」

「暗記が苦手、究極の暗記法を教えて」

……アドバイスの全てに納得できる訳ではないのですが、

読み易くて面白かったです。

なにより読後のスッキリ感。

グチグチ言い訳してないで勉強するぞ!という気になります。

 

著者はお笑い芸人の中田敦彦さん。

テレビの雰囲気そのまんま、説得力がありますね。

最初の4ページのメッセージはぜひ読んでほしいです。

(池田)

2017/04 23 SUN
ココロに効く本棚

週刊マンガ日本史 改訂版 全101冊

From:菅野伸一

 

 

 

 

 

 

 

朝日新聞出版 / 1号180円、以下500円

~内容紹介(出版社HPより)~

マンガ界を代表する作家陣が、

日本史に登場する人物を魅力的に描く!

マンガを読む前に読む「プレストーリー」、

人物を深く知るための「人物クローズアップ」、

時代背景が分かる「時代スコープ」で構成。

読めば絶対、日本史が好きになる!

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学習マンガは数あれど、王道といえばやっぱり歴史マンガ。

学校の図書室にあった歴史マンガを読破した

という保護者の方も少なくないと思います。

歴史好きになるきっかけとして、

歴史マンガは今も昔も変わらずに

多くの子ども達に読まれ続けています。

 

いくつかの出版社から歴史マンガは刊行されていますが、

ちょっと変わった視点で作られているのが

朝日新聞出版の『週刊マンガ日本史』です。

有名な漫画家さんが歴史上の人物を一人取り上げて、

その人生を魅力的に描いています。

たとえば「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子さんが額田王を、

「ベルサイユのばら」の池田理代子さんが篤姫を、

「るろうに剣心」の和月伸宏さんがヤマトタケルを担当。

第一線で活躍してきた漫画家さんならではの「読ませる力」で、

物語の世界にグイグイ引き込んでいきます。

 

「週刊マンガ日本史」のシリーズがスタートしたのは2009年のこと。

第一シリーズの全50号と

第二シリーズの全51号を歴史順に並べ直したのが、

今回の改訂版になります。

マンガだけ読み進めるもよし、

多数あるコラムや資料まで時間をかけて読み込むもよし。

学年や興味に合わせた読み方ができるのも大きな魅力です。

(菅野)

2017/03 21 TUE
ココロに効く本棚

今じゃありえない!!100年前のビックリ教科書

From:菅野伸一

 

 

 

 

 

 

福田智弘 著 / じっぴコンパクト新書 864円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

戦車を数えて数字の稽古!?

当時の教育の粋をつくしたはずの教科書でも、

現代の視点から読むとビックリする!

「こんな記述があったんだ~」と驚く明治・大正・昭和の

教科書36冊をご紹介。

教科書を読めば近現代史も見えてくる。

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「教科書から“鎖国”が消える!」

先月、文部科学省が新しい学習指導要領を発表しました。

そのなかで明らかになったのが、

「鎖国」という表記をやめて

「幕府の海外政策」に改めるということ。

 

研究が進むにつれて、

また時代が変わるにつれて

教科書はどんどん変わっていきます。

そんな教科書の移り変わりを楽しみながら知ることができるのが

今回ご紹介する一冊です。

 

たとえば、明治の算数の教科書にはこんな問題が。

「ペストが流行ったときに病院に行った人が百五人。

そのうち良くなって帰った人が二十九人でありました。

死んだ人はいく人ですか?」

ペストというのは明治や大正の頃にはやった伝染病のこと。

答えは105-29=76人!

当時はこんなおそろしい伝染病が身近にあったんでしょうね……。

 

他にも小学生が鉄アレイをブンブン振り回す

体操の絵がシュールな体育の教科書や、

謎の字を習う国語の教科書など、

「これ、ホント!?」とビックリする教科書の数々が

全部で36冊も取り上げられています。

 

ただ、僕らが使っている教科書も100年後の人が見たら

「これ、ホント!?」と思うんでしょうね。

教科書は時代を映す鏡。

教科書に対する見方が変わるかもしれません。

(菅野)

2017/01 31 TUE
ココロに効く本棚

新ココロ・スイッチ

From:菅野伸一

菅野伸一 著 

/ 陽光学院 1200円

 

~内容紹介(表紙より)~

君のスイッチにふれる、

45 のメッセージ。

勉強の習慣化、

効果バツグンの暗記法、

志望理由の書き方、

姿勢を正す理由、

成績を上げる授業の受け方、

そして子どもを伸ばす接し方……。

すぐに役立つヒントが満載。

親子で読んでもらいたい一冊。

 

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陽光通信にコラムを書き続けて16年。

生まれたばかりの子が成長して

高校生になるのと同じだけの年月が経ちました。

 

「最初はどんな文章を書いていたんだろう」 

 

ふと思い立って、

陽光通信の第1号を読み返してみました。

 

「医者と教師は似ている」

で始まる文章は、

最後「教師も毎日が勉強の日々である」で終わります。

だれに向けて、

何を言いたくて書いた文章なんだか、

自分でもさっぱり分かりません(笑)

 

それでも一生懸命、

苦しみながら書いたことはよく覚えています。

まだ一人暮らしをしていたころ、

大きなデスクトップパソコンの前で、

明け方まで書いては消してを

毎日くり返していました。

 

そんな僕でも、

16年も続けたら

さすがにある程度は書けるようになるものです。

 

今月号のコラムで紹介した二宮尊徳の言葉

「遠くをみて、日々こつこつと」

がいかに大切なのか。

僕の第一号コラムを読んでもらえれば

実感できることでしょう(笑)

 

通信に同封いたしました新しい『ココロ・スイッチ』には、

アンケートのハガキを挟ませていただきました。

読後のご感想等いただけると大変ありがたく思います。

よろしくお願いいたします。

(菅野)

 

※本屋さんやAmazonでは購入できません。

陽光学院の資料をご請求いただいた方に

お送りしている特別な小冊子です。

こちらからどうぞ!

2016/12 16 FRI
ココロに効く本棚

この世界の片隅に(上・中・下)

こうの史代 著 

/ 双葉社 各700円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

戦中の広島県の軍都、

呉を舞台にした家族ドラマ。

主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、

新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。

しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。

(追記:クラウドファンディングで制作資金を集めて映画化。

全国63スクリーンという小規模公開ながら、

動員ランキングで初登場10位に入る異例のヒットを記録。

現在も動員数を伸ばし続けている)

 

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映画であれ本であれ、

これまで反戦ものといえば

心に突き刺さる悲惨な描写をつみ重ねることで

「戦争は絶対ダメ!」

と訴えかけるものばかりでした。

 

『この世界の片隅に』は違います。

描かれているのは

「戦時下であっても、人は日常を生きている」

という当たり前といえば至極当たり前のこと。

 

空襲警報が鳴り響き、

爆撃機が頭上を飛び、

焼夷弾が落ちてくる日々であっても、

人は洗濯をし、

買い物に行き、

食事を作り、

家族で食卓を囲みます。

 

近しい人を失っても、

豆腐の配給があればその列に並ぶのです。

 

人間のしたたかさ、

しぶとさに心を打たれ、

僕らのなかにも同じ強さがあるんだと

勇気づけられる。

そして、それらを根こそぎ奪う戦争の愚かさに

気づかされます。

 

僕は映画を先に見ましたが、

もちろん原作が先でもかまいません。

いずれにしろ、ぜひ映画館にも足を運んでみてください。

 

これだけ内容の濃い原作を、

2時間で見事にまとめきった映画スタッフの熱い思いと執念が、

スクリーンから伝わってきます。

 

すばらしい原作にすばらしいスタッフ。

原作も映画も、

時を超えて残り続ける名作です。

(菅野)

 

2016/11 26 SAT
ココロに効く本棚

ざんねんないきもの事典

今泉忠明 監修 

/ 髙橋書店 972円

 

~内容紹介(出版社HPより)~

地球には、すごい能力をもつ生き物がたくさんいます。

でも一方で、

思わず 「どうしてそうなった!?」 と

つっこみたくなる「ざんねん」 な生き物も

存在するのです。

 

この本では、進化の結果、

なぜかちょっとざんねんな感じになってしまった

122種の生き物たちをご紹介します。

 

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ついに陽光にも現れました。

「将来何になりたいの?」と聞いたら

「ユーチューバ―」と答える中学生が(笑)

どのくらい本気なのかは分かりませんが。

 

子どもの頃、

僕はずっと昆虫博士になりたいと思っていました。

透明なプラスチックの虫かごを持って、

ひたすらいろんな虫を捕まえては

家に持って帰る日々。

 

そんな僕でも知らなかった「へ~!」がつまっている

「ざんねんないきもの事典」を

今回はご紹介します。

 

・ ほとんどのホタルは光らない

・ クマムシが無敵なのは乾燥しているときだけ

・ ノミはジャンプが得意。でも立てない

 

たしかにどれも残念ですよね~(笑) 

もちろん虫以外の話もたくさんあります。

 

・ ウォンバットのうんこは四角い

・ 一匹オオカミは弱い

・ コアラはユーカリに含まれる猛毒のせいで一日中寝ている 

 

これまた残念なものばかり。

おもしろがって読んでいるうちに、

それでも一生懸命に生きている生き物のことが

いとおしく思えてくる。

不思議な魅力をもった一冊です。

(菅野)

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